日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年7月16日明るいものの考え方でポジティブな話をしよう!

日本話し方センターでは、話し方のテクニックだけではなく、コミュニケーションの取り方に関することも力を入れてお伝えしています。

その中で、私が特に大切なことは、明るい考え方をすることです。



人はどんなに話し方が上手くても、話している内容に共感できなければ、その人の話を聞こうとはしません。

 

私は大学卒業後、銀行に就職しました。

その銀行では超難関と言われている大学を出ている人が何人もいました。

しかし、それらの人々がすべて要職に就けたわけではありません。

銀行という組織は、それだけで一つのコミュニティ、つまり共同体です。

上の役職にあがるには、その人の能力とともにコミュニケーションの取り方=人間関係の作り方の巧拙が大きく影響します。

私が知っている限り、超難関の大学を出ていても、後ろ向きの発言をしている人、周りの批判ばかりしている人は上の役職には上がれませんでした。

上司や周りの人に認められないからです。

 

一方で、支店の営業担当の人に意外だな、と思ったことがあります。

営業担当の人と言えば、口八丁手八丁で賑やかな人、という印象があります。

しかし実際は、無口で愛想も余り良くない人が、営業成績がよく顧客からも信頼されている、ということがよくありました。

私は、なぜそうした人が優秀な営業マンなのだろう、と銀行に入った頃は不思議に思っていました。

しかし、先輩に聞いてわかったのは、そういう人達は、お客様に対してとても誠実だということです。

お客様との約束は必ず守るし、お客様のことを第一に考えて行動しているとのことでした。

確かに、そうした優秀な営業マンは、前向きな発言が多く、批判やグチは余り言わなかったように記憶しています。

 

この私の経験からわかることは、その人のものの見方が、言葉や行動に表れ、それが他の人の評価につながるということです。

なので、話し方とともに、心の持ち方を磨くことがとても大切なのです。

では、具体的にどういう考え方をすればいいのでしょうか。

 

日本話し方センターでは、明るいものの考え方をしましょう、とお伝えしています。

そのためには、物事の良いところに焦点を当てて見る、ということが大切です。

私たちはともすれば、人や物事の欠点に焦点を合わせてしまいます。

そもそも、人間は本質的に人の欠点を見るのが好き、という傾向があります。

人の不幸は蜜の味、という残念な表現もありますね。

なので、私たちはあえて意識しないと、なかなか物事の良い面を見ることをしません。

しかし、人には必ず良い点があります。

その良い面を意識して発言すれば、聞き手は、この人は明るい人だな、と思うでしょう。

 

また、同じことを言う場合でも、前向きな表現をすることもとても大切です。

例えば、「悪い点」というよりも「改善点」と言った方が前向きですね。

・「全然できていない」は「伸びしろが大きい」

・「注意力が足りない」は「おおらかな性格」

・「細かいことに拘りすぎる」は「とても慎重」

・「私は事務ミスが多い」は「私の課題は事務ミスを少なくすること」

同じことを言うにしても、このように言えば聞き手に受け入れてもらいやすいでしょう。

 

残念ながら、年内はコロナウイルス感染は収束しそうにありません。

通常とは違う生活を強いられ、ストレスを感じることが続くでしょう。

こういう時だからこそ、物事を明るく考えることを意識し、ポジティブな話をするように心がけましょう。
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